ケーブルをつないでも充電が始まらない、以前より充電に時間がかかるといったトラブルは、ケーブルやアダプタの不具合から、充電口の汚れ、温度、バッテリーの劣化まで、さまざまな原因で起こります。この記事では、原因ごとの確認方法と自分でできる対処法、修理を検討したほうがよいケースを解説します。
まず試したい基本の対処法
- 別のコンセントやパソコンなど、ほかの電源につないでみる
- スマホを再起動する
- ケーブルや電源アダプタに、断線や端子の曲がりなどの損傷がないか確認する
- ケーブル、電源アダプタ、コンセントがそれぞれしっかり接続されているか確認する
- 充電口に異物がないか確認し、ケーブルをまっすぐ奥まで差し込む
- そのまましばらく充電してみる(Appleは30分ほどの充電を案内)
Appleは、これらの手順を1つずつ試し、それでも電源が入らない、充電されない場合は修理サービスが必要な場合があるとしています。Googleも、Pixelについて、同じケーブルとアダプタで別の機器を充電してみる、別のケーブルやアダプタで試す、ポートにちりやほこりがないか確認する、といった手順を案内しています。
ケーブル・電源アダプタが原因の場合
まず疑いたいのが、ケーブルやアダプタ側の問題です。同じケーブルとアダプタで別の機器を充電してみたり、別のケーブルやアダプタでスマホを充電してみたりすると、どちらに原因があるかを切り分けられます。
- ケーブルの根元が折れ曲がっている、被覆が破れている
- 端子が曲がっている、変色している
- 出力の小さいアダプタや、USBハブ、車の充電ポートを使っている
充電の速さはアダプタの出力にも左右されます。Appleは、7.5W以下の有線充電器や10W未満のワイヤレス充電器を使うと、予想以上に充電に時間がかかることがあるとしています。iPhone 15以降をUSB-A充電器で充電する場合は、最大7.5Wでの充電になります。Googleも、Pixelの充電には一定以上の出力を持つUSB Power Delivery(PD)対応のアダプタなどを推奨しています。
「アクセサリはサポートされていない」などと表示される場合
iPhoneで充電アクセサリがサポートされていない、または認定されていないという警告が出る場合、Appleは、充電ポートの汚れや破損、充電アクセサリの不具合や損傷、iPhoneの充電用に設計されていないUSB充電器などが原因として考えられるとしています。間にアダプタなどを挟まずに充電器へ直接つなぐ、充電ポートの異物を取り除く、別のケーブルや充電器を試す、iOSを最新にするといった対処を試してみましょう。Pixelでも、「充電用アクセサリーを確認してください」という通知が出る場合は、ケーブルや電源アダプタが損傷しているか、機種に対応していない可能性があると案内されています。
損傷したケーブルや充電器は使わないでください。Appleは、損傷したケーブルや充電器を使うと、火災や感電、けがなどを招くおそれがあるとしています。NITE(製品評価技術基盤機構)も、一度曲がってしまった充電用コネクターは手で戻しても内部の変形は直らず、ショートして発熱・発火するおそれがあると注意を呼びかけています。
充電口の汚れ・ほこりが原因の場合
ポケットやバッグに入れて持ち歩くうちに、充電口にほこりや糸くずがたまることがあります。異物があるとケーブルがしっかり差さらず、接触不良で充電できなくなることがあります。ライトで照らして、中に異物がないか確認してみましょう。
異物が見えても、金属のピンや先のとがったもので強くかき出すのは避けましょう。端子を傷つけたり、ショートさせたりするおそれがあります。NITEは、コネクターの差込口に液体が付着していたためにショートした事故例を紹介し、充電用コネクターの内部に液体や異物が入らないよう呼びかけています。自分で取り除けない場合は、修理店で清掃や点検を依頼するのが安心です。
充電口が濡れている場合は、乾くまで充電しないでください。iPhoneやPixelでは、充電口に液体を検出すると警告や通知が表示されます。対処法はスマホが水没したときの対処法で解説しています。
温度や設定によって充電が止まる場合
故障ではなく、スマホの機能によって充電が止まったり遅くなったりしている場合もあります。
- 本体が熱すぎる・冷たすぎる:充電が一時的に保留になり、温度が通常の範囲に戻ると再開される
- 80%で充電が止まる:iPhoneの「バッテリー充電の最適化」や、iPhone 15以降で設定できる充電の上限によるもの。バッテリーが熱くなりすぎたときにも80%以上の充電が制限されることがある
- 充電中にゲームや動画、カメラなど負荷の高い使い方をしている:充電速度が低下することがある
本体が熱いときは直射日光を避けて涼しい場所へ移し、冷えすぎているときは暖かい場所に移しましょう。Pixelでも、一定の割合で充電が止まる場合や充電が遅い場合は、「バッテリー ヘルス」の中にある「充電の最適化」の設定を確認するよう案内されています。
バッテリーの劣化が原因の場合
ケーブルや充電口に問題がないのに、すぐに残量が減る、残量があるのに電源が落ちる、満充電まで時間がかかるといった症状がある場合は、バッテリーの劣化が関係している可能性があります。iPhoneでは、設定アプリの「バッテリー」からバッテリーの状態を確認できます。交換の目安はiPhoneのバッテリー交換の目安をご覧ください。
修理を検討したほうがよいケース
- 別のケーブルやアダプタ、コンセントを試しても充電できない
- ケーブルを特定の角度にしないと充電できない、すぐに抜けてしまう
- 充電口に焦げや溶けた跡、腐食が見られる
- 濡れていないのに、液体検出の警告が何度も表示される
- 充電中に本体や充電口が異常に熱くなる、異臭がする
- 本体が膨らんでいる
充電口(ドックコネクタ)の清掃や交換、バッテリー交換などは、修理店で対応できることがあります。発熱や膨らみ、異臭などの異常がある場合は、すぐに充電と使用をやめて相談しましょう。
Googleは、PixelのUSB-Cポートに焦げや溶けた跡、腐食が見られる場合は、保証請求や認定修理パートナーでの修理を案内しています。Appleも、純正のケーブルやアクセサリをつなぐたびに液体検出の警告が出る場合は、修理サービスが必要な場合があるとしています。
充電トラブルを相談できる店舗を探す
スマホリックでは、総務省の登録修理業者に登録されたスマホ修理店を都道府県から探す、駅から探すで検索できます。iPhoneやGoogle Pixelなど、機種別に対応店舗を探すこともできます。
よくある質問
- 充電ケーブルを挿しても反応しません。故障ですか?
- まずは別のケーブルやアダプタ、コンセントで試し、スマホの再起動と充電口の異物の確認を行いましょう。それでも充電できない場合は、充電口やバッテリーなど本体側の故障が考えられるため、修理店やメーカーに相談してください。
- iPhoneの充電が80%で止まります。
- 故障ではなく「バッテリー充電の最適化」が働いている可能性があります。iPhone 15以降では、充電の上限の設定によって止まることもあります。また、バッテリーが熱くなりすぎた場合にも80%以上の充電が制限されることがあります。
- 充電口の掃除は自分でしてもいいですか?
- 端子を傷つけたりショートさせたりするおそれがあるため、金属や先のとがったものを差し込むのは避けましょう。濡れている場合は、AppleやGoogleも端子に異物を差し込まないよう案内しています。自分で取り除けない汚れは、修理店に相談するのがおすすめです。
- ワイヤレス充電はできるのに、ケーブルだと充電できません。
- ケーブルやアダプタの不具合のほか、充電口の汚れや故障が考えられます。別のケーブルでも充電できない場合は、充電口の点検や修理を検討しましょう。