スマホを修理に出すとき、写真や連絡先などのデータが消えてしまわないか心配になる人は多いでしょう。修理の内容や依頼先によっては、データが消去された状態で戻ってくることがあります。この記事では、修理でデータが消えるケースと、iPhone・Androidそれぞれのバックアップ方法、「探す」やパスコードの扱いなど修理前の準備をまとめます。
修理でデータは消える?
修理でデータが消えるかどうかは、修理の内容と依頼先によって異なります。ただ、どこに修理を出す場合でも「消える可能性がある」と考えて、バックアップをとっておくのが基本です。メーカー各社も、修理前のバックアップを案内しています。
- Appleは、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダから返却されたデバイスのデータが消去されている場合があると案内している
- Googleは、Pixelの修理でストレージに影響する部品の交換が必要になった場合、修理モードをオンにしていてもデータは削除されると説明している
- Samsungは、メンテナンスモードを設定していても、基板部品の交換などで端末が初期化される可能性があるとしている
- ソニーは、SIMフリーのXperiaを引き取り修理に出す前に、データのバックアップと本体の初期化を行うよう案内している
一方、画面やバッテリーの交換のように、データが保存されている基板に直接手を加えない修理では、データを残したまま作業できる場合もあります。それでも作業中のトラブルに備えて、バックアップは欠かさないようにしましょう。依頼先によるデータの扱いの違いは正規修理と非正規修理の違いでも解説しています。
iPhoneのバックアップ方法
iCloudでバックアップする
- iPhoneをWi-Fiに接続する
- 設定アプリを開き、自分の名前をタップしてから「iCloud」→「iCloudバックアップ」をタップする
- 「このiPhoneをバックアップ」をオンにして、「今すぐバックアップ」をタップする
iCloudは5GBまで無料で使え、容量が足りない場合はiCloud+で増やせます。なお、iCloud写真やiCloudと同期しているメッセージなど、すでにiCloudに保存・同期されているデータは、iCloudバックアップとは別に保管されています。
パソコンでバックアップする
MacではFinder(macOS 10.15以降)、WindowsパソコンではiTunesなどのアプリを使い、ケーブルでiPhoneをつないでバックアップします。パソコンに保存するバックアップは、iCloudの容量を気にせずに作成できるのが利点です。「ローカルのバックアップを暗号化」を選ぶと、ヘルスケアやキーチェーンなどのデータもバックアップの対象になります。
バックアップの完了を確認する
Appleは修理前の準備として、バックアップに加えて、設定アプリで自分の名前→「iCloud」と進み、「iCloudに保存済み」の横のステータスアイコンが緑色になっているか(同期が完了しているか)を確認するよう案内しています。
Androidのバックアップ方法
- 設定アプリを開く
- 「Google」→「すべてのサービス」→「バックアップと復元」→「バックアップ」をタップする(機種やAndroidのバージョンによって表記は異なります)
- 「今すぐバックアップ」をタップする
Googleアカウントへのバックアップでは、アプリとアプリデータ、通話履歴、連絡先、デバイスの設定、SMS・MMSメッセージなどが保存されます。写真や動画はGoogleフォトでバックアップできます。Googleアカウントでは最大15GBまで無料で保存でき、必要に応じてGoogle Oneで容量を追加できます。
アプリによっては、一部の設定やデータをバックアップ・復元できないことがあります。メッセージアプリやゲームなど、アプリ独自の引き継ぎやバックアップの機能があるものは、各アプリの案内に沿って保存しておきましょう。機種によっては、メーカー独自のバックアップ・データ移行の機能が用意されている場合もあります。
Androidを初期化する場合は、リセット後のセットアップでGoogleアカウントへのログインが必要になります。アカウントのユーザー名とパスワードを事前に確認しておきましょう。機種ごとの修理の注意点はAndroidスマホ修理のポイントで解説しています。
「探す」とパスコードの扱い
iPhoneの「探す」
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダに修理を出す場合、Appleは次の準備を案内しています。
- iOS 27以降:「探す」アプリでデバイスを選び、「修理または下取り」から「修理または下取りの準備ができました」を有効にする
- iOS 26以前:設定アプリで自分の名前→「探す」→「iPhoneを探す」をオフにする
「探す」をオフにした場合は、修理後に受け取ったら忘れずにオンに戻しましょう。街の修理店では、修理内容によって「探す」の設定変更が必要かどうかが異なるため、予約時や受付時に確認してください。
パスコード・パスワード
Appleは、Apple Accountのパスワードやデバイスのパスコードを他人に教えないよう呼びかけており、AppleもApple正規サービスプロバイダも、こうした情報の提供を求めることはないとしています。
街の修理店では、修理後にタッチ操作や表示、カメラなどの動作を確認するため、ロックの解除を求められる場合があります。パスコードを伝えたくない場合は、その場で自分で入力して確認する、確認方法を相談するなど、事前に店舗と話しておくと安心です。Apple AccountやGoogleアカウントのパスワードを他人に伝えるのは避けましょう。
Androidの修理向けモード
Google Pixelには「修理モード」、Galaxyには「メンテナンスモード」があり、修理中に個人データへアクセスされないよう保護できます。いずれもメーカーの修理向けに案内されている機能で、Googleは修理モードを使う際もPINやパスワードを技術者に共有しないよう案内しています。街の修理店で利用できるかどうかは、事前に確認しましょう。
修理前のチェックリスト
- バックアップをとり、完了したことを確認した
- iCloudやGoogleアカウントのIDとパスワードを確認した(復元時に必要)
- おサイフケータイや電子マネー、交通系ICカードなどの残高や引き継ぎ方法を確認した
- ウォレットのカードやパスの扱いを確認した(Appleは修理前にカードやパスを削除するよう案内)
- スマホ用電子証明書(マイナポータルアプリ)を使っている場合は、修理先の案内を確認した
- SIMカードやmicroSDカード、ケースなどを外した
- 二段階認証に使っているアプリやSMSについて、機種が使えない間の代わりの手段を用意した
たとえばソニーは、SIMフリーのXperiaを修理に出す前に、おサイフケータイのデータ移行の手続きや、スマホ用電子証明書の失効手続きを自分で行うよう案内しています。修理先によって必要な準備は異なるため、予約時に確認しておきましょう。
データの扱いを相談できる修理店を探す
スマホリックに掲載している店舗は、すべて総務省の登録修理業者です。登録修理業者には、電気通信事業法の基準として、修理の手順の中で端末内の情報の漏えいを防ぐ措置など、情報の取り扱い方法を明らかにすることが求められています。都道府県から探す、駅から探す、全国の店舗一覧から近くの店舗を探してみてください。
よくある質問
- バックアップをとらずに修理に出してもいいですか?
- おすすめできません。修理の内容や依頼先によっては、データが消去された状態で返却されることがあります。Appleをはじめ各メーカーも修理前のバックアップを案内しています。電源が入るうちにバックアップをとっておきましょう。
- 画面が映らずバックアップがとれません。
- 以前にiCloudやパソコン、Googleアカウントにバックアップしていれば、そのデータから復元できます。バックアップがない場合は、データを残したまま修理できるかを修理店に相談してみましょう。ただし、必ず残せるとは限りません。
- 修理店にパスコードを教える必要はありますか?
- 街の修理店では、修理後の動作確認のためにロックの解除を求められることがあります。教えたくない場合は、その場で自分で入力する方法などを相談しましょう。なおAppleは、AppleやApple正規サービスプロバイダがパスコードの提供を求めることはないとしています。
- iCloudの容量が足りません。
- iCloudは5GBまで無料で、容量を増やすにはiCloud+への加入が必要です。費用をかけたくない場合は、MacやWindowsパソコンにバックアップする方法もあります。